
ドナルド・トランプ米大統領は5月1日、アラバマ大学卒業式での演説中に、テクノロジー界の大物イーロン・マスク氏を突然「嘲笑」した。デイリー・ビーストやワシントン・ポストなどの米メディアによると、トランプ大統領は政府改革について言及した際、突然話題を変え、皮肉を込めてマスク氏に言及したという。
マスク氏は最近ホワイトハウスを退職し、政府効率化局の公職からも辞任する準備を進めているとみられる。ホワイトハウスは以前、マスク氏の役職は特別公務員であり、法律により年間130日を超えて勤務することはできないと発表していた。今年1月20日から計算すると、勤務日数のみで計算した場合、5月末か遅くとも7月には退任することになる。
トランプ氏は演説の中で、「改革は決して容易ではない。成功に近づくほど、旧体制で特権を享受している者たちが我々を阻止しようとする。彼らはただ変化を阻止したいだけだ。我々はこの体制を打破しなければならない」と述べた。そして、トランプ氏は、最初の任期中は強く反対していたものの、今では支持してくれている「インターネット界の大物」たちについて誇らしげに言及した。
「テクノロジー業界の人たちを見ればわかる。私は彼らの多くを知っている。マスク氏は素晴らしい人物だが、最初の任期中は皆私を嫌っていた。だが今は私に媚びへつらおうとしている」とトランプ氏は述べた。「本当だ。皆そうだ」
報道によると、トランプ氏とマスク氏は過去に公の場で衝突したことがある。マスク氏はトランプ氏が2022年の大統領選に再出馬する資格がないと示唆し、トランプ氏はマスク氏が政府に補助金を求めるだろうと反論した。しかし、その後二人は親密になり、マスク氏は新政権で要職を務め、連邦政府の支出と人員削減に貢献した。
しかし、トランプ氏はかつて「マスク氏は去らないだろう。彼を憎むまで追い出すことはできない」と冗談を言ったことがある。
マスク氏は最近、テスラの財務に関する電話会議で、テスラへの注力を強化するため、5月から政府の効率化への投資を「大幅に削減する」と認めたが、政府の無駄遣いや汚職が再発しないようにするため、週に1~2日は公務に充てると述べた。ニューヨーク・ポスト紙は、ホワイトハウス首席補佐官のスーザン・ワイルズ氏の発言を引用し、マスク氏はもはやホワイトハウスで働いていないと報じた。