
米国連邦地方裁判所のイヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事は本日、AppleがApp Storeゲーム内の外部決済リンクに課税したり、アプリ内での外部決済リンクの表示方法を制限したりすることを即時禁止する判決を下しました。
この判決は、AppleとEpic Gamesの間で4年以上にわたり続いてきた法廷闘争に端を発しています。これまでの判決はAppleに有利なものもありましたが、今回の判決はEpic Gamesの勝利であるだけでなく、米国iOS App Storeでアプリを配信したいが、Appleの決済システムを利用するために手数料を支払いたくないすべての開発者にとっての勝利でもあります。
この最新の判決により、Appleは、消費者がアプリ外で行う購入に対して、いかなる手数料や料金も課すことができなくなります。また、開発者のアプリ外購入リンクのスタイル、形式、配置を制限したり、ボタンやその他の行動喚起(CTA)の使用を禁止または制限したりすることもできなくなります。Appleは、サードパーティのウェブサイトに移動することをユーザーに通知する中立的なメッセージを除き、ユーザーがアプリを離れた際に残すものについて介入することはできません。
同社の財務担当副社長アレックス・ローマン氏が証言録取で虚偽の証言をしていたことが明らかになり、また、CEOのティム・クック氏が、Appleの研究員フィル・シラー氏の助言にもかかわらず、2021年の裁判所の最初の判決を意図的に無視しようとしたことにより、状況はさらに悪化しました。
Appleはこの判決に対し、「この判決には強く反対しており、裁判所の命令と控訴に従います」と述べました。
当初、AppleはApp Storeを通じてアプリを配信する開発者に対し、すべてのユーザーにアプリ内購入にApple独自の決済システムの使用を義務付けていました。アプリ内購入と同様に、アプリ内購入にも購入価格の30%の税金が課され、Appleがその利益を享受していました。開発者は、アプリ内で外部の購入ページへのリンクを貼ること、さらにはそのようなページの存在を示唆することさえ禁止されていました。その後の判決でAppleが外部購入ページへのリンクを貼ることが禁止されると、Appleはユーザーが外部の支払いリンクをクリックしようとするたびに、脅迫的な手段に訴えるようになりました。外部からの支払いにも27%の税金が課せられました。
Epic Gamesと、同様の問題でAppleと係争中のSpotifyは、両社とも声明を発表し、今回の決定に満足しており、直ちにアプリをアップデートすると述べました。