
米国司法省は木曜日、破産した暗号資産貸付会社セルシウスの創業者兼元CEO、アレックス・マシンスキー氏が、数十億ドルの損失をもたらした詐欺行為の罪で懲役12年の判決を受けたと発表した。
セルシウスは最盛期には250億ドルの資産を保有していたが、2022年の暗号資産暴落時に、出金・送金サービスを突如停止し、数十億ドルの顧客資金を凍結した。数週間後、同社は破産を申請した。
米国司法省は2023年、セルシウスの事業状況と財務状況を虚偽に報告したとして、マシンスキー氏を証券詐欺の罪で起訴した。司法省はまた、マシンスキー氏がプラットフォームのトークンであるCELの価格を人為的につり上げるために「数億ドル規模の公開市場での買い付け」を行ったとも主張している。マシンスキー氏は12月、証券詐欺と商品取引詐欺のそれぞれ1件について有罪を認めた。
マシンスキー氏の逮捕は、トランプ政権が仮想通貨規制に対する姿勢を軟化させている中で起きた。ワシントン・ポスト紙が入手したメモによると、先月、米国司法省の仮想通貨関連企業を捜査する専門部署が解散された。米国証券取引委員会(SEC)は、コインベース、クラーケン、ロビンフッドを含む複数の仮想通貨企業に対する訴訟を取り下げた。
ジェイ・クレイトン連邦検事は声明で、「アレクサンダー・マシンスキー氏は個人投資家に対し、『デジタル資産』を銀行よりも安全に保管すると約束したが、実際にはそれらの資産をハイリスクな投資に利用し、私腹を肥やしていた」と述べた。「結局、マシンスキー氏は数千万ドルの利益を得た一方、彼の依頼人たちは数十億ドルの損失を被った。」