
環球時報によると、スペイン・バルセロナ南部の沿岸都市ビジャヌエバ・イ・ラ・ヘルトルにあるプール清掃用品を生産する化学工場の倉庫で、現地時間10日早朝、火災が発生した。火災により有毒な塩素ガスが拡散し、カタルーニャ州政府は直ちに、影響を受けた5都市の住民16万人以上に自宅待機を命じた。
火災が発生した倉庫には、塩素を含む製品約70トンが保管されていたと報じられている。これらの特殊な化学物質は、燃焼過程で水と接触すると、強い刺激臭を伴う猛毒の塩素ガスに瞬時に変化し、人体に大きな脅威を与え、重症の場合は窒息死に至る可能性がある。
プール清掃会社を経営するビナリオスさんは、10日午前2時頃に倉庫の火災を知った。消防署は現在、火災の原因を調査中で、リチウム電池が「犯人」である可能性が高いと明らかにした。
同時に、ヴィナリオス社は、自社工場の操業は安全かつ法令を遵守しており、保管している化学物質の量も法規制を完全に遵守していると強調した。しかし同時に、塩素自体は容易に発火しないものの、「一度発火すると消火は極めて困難」であるとも認めた。
データによると、塩素は黄緑色の気体で、刺激臭と強い酸化作用を持つ。重要な化学原料であり、水道水の消毒など、多くの分野で広く使用されている。しかし同時に、塩素自体も有害であり、不適切な使用や漏洩は甚大な被害をもたらす。
塩素は呼吸器から人体に侵入し、呼吸器粘膜に強い刺激性と腐食性を示す。高濃度の塩素を吸入すると、気管炎、気管支炎、肺炎、さらには肺水腫を引き起こし、重症の場合は死に至ることもあります。
さらに、目や皮膚などの臓器に刺激や破壊的な影響を与え、頭痛、めまい、倦怠感、吐き気、嘔吐などの全身症状を引き起こすこともあります。
塩素が大気中に漏れ出すと、空気中の水蒸気と反応して塩酸ミストを生成し、大気環境を汚染します。この酸性物質は、建物や金属機器を腐食させるだけでなく、植物の生育にも悪影響を及ぼします。