
Switch 2では性能が向上しただけでなく、価格も大幅に上昇しました。日本での価格は、第1世代のSwitchよりも51%高くなっています。株主の中には、価格が高騰することで子どもたちが触れる機会が減ってしまうのではないかと懸念する声もある。任天堂の古川俊太郎社長は株主総会の質疑応答で、ニンテンドースイッチ2の高価格を擁護し、価格は提供されるゲーム体験に見合ったものだと強調した。
任天堂は7月2日、第85期定時株主総会の内容を発表し、古川俊太郎社長はスイッチ2に関する株主からの複数の質問に答えた。総会中、ある株主から「スイッチ2はこれまでのファミコンよりも高価で、子供たちが遊ぶ機会が減ってしまうのではないかと心配です。この問題にどう対処していくのでしょうか」という質問が出された。
古川俊太郎氏は、「Switch 2の価格設定は、提供するゲーム体験に見合っています。重要なのは、ユーザーに価値を感じてもらえる楽しいエンターテインメント体験を提供し続けることです」と答えた。同氏は、スイッチ2の価格が以前のゲーム機よりも高いことを認めたが、同社では子供たちがゲーム機以外の方法で任天堂のキャラクターやゲームの世界に触れることができるようにしていると強調した。
スイッチ2の性能向上がゲーム開発費の増加につながるのではないかという懸念に対し、古川俊太郎氏は「近年、ゲームソフトの開発は大規模化・長期化しており、開発費が増加している。ゲームビジネスはもともとリスクの高いビジネスであり、開発費の高騰はリスクをさらに高めている」と認めた。同氏は、プロセスの革新を通じてコストを販売価格に転嫁することを避けたいと述べた。
古川俊太郎氏は、スイッチ2の抽選販売の取り決めについて、任天堂のeコマースプラットフォームではニンテンドーアカウントを持つユーザーにのみ販売しており、ユーザーとの長期にわたる良好な関係を構築することが目的だと説明した。同氏は「今回のスイッチ第2世代移行期間中、ニンテンドーアカウントを活用して、スイッチを熱心にプレイするユーザーに対し、抽選販売の優先申込機会を提供する」と述べた。
任天堂の株価は、スイッチ2の発売後も記録的な高値を更新し続けており、新製品に対する投資家の信頼を反映している。各国で品不足が起きているが、古川俊太郎社長は「引き続き生産強化に努めていく」と述べるにとどめた。